星読みの基本の「き」として、アーキタイプという考え方があります。
わたしの星読みセッションではこのアーキタイプをもとに天体やサイン(星座)の象徴を読み解き、それを説明しています。
星読みに興味を持ったら、まず最初にこのアーキタイプをちょっと頑張って覚えると、星の世界がグッと近く感じられて楽しくなります。
星読みビギナーさんや、わたしのセッションの後に「あのとき言われた “重要な天体” ってどんな意味だったっけ?」と思い出したい人のために、今日から星読みの “いろは” を少しずつ書いてゆきます。
「サイン」とは、12の星座のこと
西洋占星術では「星座」のことを「サイン」と言います。
天文学で使われる「星座」と区別するために、西洋占星術では「星座」のことを、『象徴』を意味する「サイン」という言葉を使っています。
占星術は天体やサインの『象徴』を読み解くものなので、西洋占星術の星読みではこの「サイン」という言葉を使うことが多いのですが、一般的には「星座」と言った方が誰にでも分かりやすいので、雑誌の占いや星読みサイトなどには「星座」が使われていることが多いですね。
「ハウス」とは、12サインのおウチのこと
サインは、おひつじ座から始まり最後のうお座まで全部で12あります。
ホロスコープは12分割のピザのようになっていて、12のサインはそのピース1つ分ずつがホームベース、つまりおウチとして割り当てられています。
その一つ一つの区切りを「ハウス」と言い、1~12ハウスまで12サイン分あるわけです。
サインとハウスの関係は、オリジナル(原型)があります。
オリジナル(原型)では、1ハウスは最初のサイン(星座)であるおひつじ座、2ハウスは2番目のサインであるおうし座、3番目はふたご座、というふうにハウスの番号順にサインが並んでゆきます。
「支配星」とは、サインとハウスの担当の天体のこと
また、サインには支配星(またはルーラー)といわれる担当の天体が決まっています。
そのサインとハウスを守護しているので「守護星」と言われたり、または支配しているので「支配星」やその英語の「ルーラー」と言われたりしています。
西洋占星術で扱われる天体は基本的には10個で、①太陽・②月・③水星・④金星・⑤火星・⑥木星・⑦土星・⑧天王星・⑨海王星・⑩冥王星です。
サイン・ハウスは12ですが天体は10なので、2個足りないのですが、水星と金星の2天体が2つのサイン・ハウスを掛け持ちで担当しています。
こんな感じで、
1ハウス:おひつじ座、火星♂
2ハウス:おうし座、 金星♀
3ハウス:ふたご座、 水星☿
4ハウス:かに座、 月☽
5ハウス:しし座、 太陽☉
6ハウス:おとめ座、 水星☿
7ハウス:てんびん座、金星♀
8ハウス:さそり座、 冥王星♇
9ハウス:いて座、 木星♃
10ハウス:やぎ座、 土星♄
11ハウス:みずがめ座、天王星♅
12ハウス:うお座、 海王星♆
「水星」がふたご座とおとめ座を、「金星」がおうし座とてんびん座を掛け持ちしているわけです。
サイン・ハウス・支配星の3つセットで、1アーキタイプのエネルギー
サイン、ハウス、天体の意味は、ざっくり12のアーキタイプで説明することができます。
たとえば、最初のサインのおひつじ座のアーキタイプと言ったら、おひつじ座のサインの意味と、1ハウスの意味と、ルーラーである火星の意味に共通項があり、その共通項を「おひつじ座アーキタイプのエネルギー」と表現します。
あまり一般的ではないかもしれないのですが、わたしが星読みを初めて学んだ「意識進化占星術」の師から、この12のアーキタイプをまず覚えることを習いました。
なので、わたしのセッションでは、たとえばさそり座が強い人には、「さそり座のアーキタイプがとても強いですね」と伝えたりします。
「さそり座のアーキタイプ」と言えば、ルーラーである冥王星が意味する「集中力」や、8ハウスの領域が意味する「破壊と再生のプロセスやテーマ」や、さそり座そのものの意味である「本質へのあくなき追究」など、それら全てを包括したエネルギーであるというということです。
わたしは「エネルギー」と言ったり「成分」と言ったりしますが、それがつまり「アーキタイプ」ということです。
まず手はじめにアーキタイプごとにそれぞれの特徴を見ていくだけでも、星読みの面白さを十分味わうことができますよ。
次回から、12のアーキタイプを順に説明してゆきたいと思います。