今回は、蠍座(さそり座)の基本的なエネルギーについて書いてゆきます。
一般的に蠍座は、「死と再生」、「破壊と再建」などのキーワードで知られてますが、この蠍座はとても深ーいので、なかなかまとめにくいんですけど。
とりあえず、いってみます!!
「サソリ」と「不死鳥(フェニックス)」2つの異なる意味を持つ、深い蠍座(さそり座)
まず、星座にはサイン(マークとか象徴とも言う)があるんですね。たとえば、蟹座(かに座)だったら「カニ」だし、獅子座だったら「ライオン」みたいな。
たいてい一つの星座につき、一つの代表的な象徴とかマークがあるんですが、なんと、蠍座(さそり座)には「二つ」の象徴があるんですね。
一つは、文字通り、本質を求めて地下の深~いところ、地底や海底の奥の奥のさらに奥まで、執念ぶかく潜ってゆく「毒針を持つサソリ」。
そして、もう一つは、炎の中から舞い上がる「不死鳥(フェニックス)」。
波動が低いエネルギーの蠍座は、わかりやすい「毒針のサソリ」。
でも、波動が高くなったときの蠍座は、なんと「蘇生の不死鳥(フェニックス)」として、大空を自由に羽ばたいてゆける、という意味なんですね。
天と地ほどの、まーったく異なるエネルギーを発揮するよという2つの象徴があるんです。
蠍座は「隠された本質」を求めることがテーマ
蠍座(さそり座)のテーマは、モノゴトの一点だけに集中して奥まで深く入り込み、ベールに包まれた「本質を知る」こと。
人類にとって、究極の本質的なテーマとはなんでしょう?
「生と死」ではないでしょうかね。
人はなぜ生まれ、そしてなぜ死んでゆくのか?!
これを探求するのが、さそり座の究極のメインテーマなんですね。
蠍座の特徴と、そのエネルギーが強いのはこんな人
1)集中力・説得力とカリスマ性
一点に集中する性質の蠍座(さそり座)は、広く浅くではなく、腰を据えて深くじっくり、物事や人と関わります。
人並み外れた「徹底した集中力」があり、決めたことは必ずやり遂げようとする。そんな揺るぎない信念を持って、見事に達成させます。
多少の障害や不平不満があったとしても、簡単には投げださない。だから、一般的な考え方や感覚で生きてる常識人には思いも寄らない、到底たどりつけないような高みにある成功をつかむこともできたりすると言われます。
物事の中心を的確に射て、鋭く指摘する本能的な才能がある。だから、「むむっ。この人は何か違うぞ」と周りをうならせる。説得力もハンパじゃないです。それが、たぐいまれなカリスマ性となり、強いリーダーシップや支配力を持ってゆくこともあります。
ただ、そこが強く出過ぎると、周りをかんたんにコントロールしたり、最悪の使い方としては洗脳したり、ということにもなるので注意が必要な点ではありますけどね。
2)ミステリアスな魅惑・引力
また、蠍座には「引力」「磁力」のような不思議なチカラがあるんです。
ミステリアスで魅惑的な「吸引力」とも「魔力」とも言えるほどのチカラなんですね。
それは、誰か(何か)と深くつながることで得られる「魂レベル」での本質的な喜びを体験するため。
そのために狙ったモノ、人でも物でも仕事でも、その対象を必ず射止めようとするために自然に発揮されるチカラなんです。
でも、蠍座はけして積極的に自分の存在や魅力をアピールするタイプではないんです。何を考えているか、思っているか、そんなことはけっして表には出さないんです。
だからそれが恋愛偏差値が圧倒的に高い蠍座(さそり座)の秘密兵器です。
ただ、静かに控えめに、相手が自分に振り向くまで粘り強く待つ。熱い視線を集中して送り続ける。そうすると、相手はいつの間にか、蠍座から注がれる不思議な深い魅力に必ず気付き、瞬く間に強く惹きつけられてしまう。というわけです。
3)見えない世界とつながる不思議なチカラ
蠍座(さそり座)は、物事のおもて側だけでなく「奥深くにある隠された本質」を見極めようとする強い想念があるわけですね。
で、その想念は、見えないものを感知したり、言葉を超えて存在する感情やエネルギーを感じ取るチカラを開花させることもある、と言われます。(真意のほどは分かりませんが)
霊能力者に蠍座(さそり座)が多いと言われるのも、このことからのようです。
しかしながらですね、わたしは「霊能力者」というのは、98% 信じていません。1~2%くらいは「いるかも」とは思いますが、巷にあふれる自称チャネラーや霊能者という方が、どこまで本物なのかについては、かなり懐疑的な見方をしています。あしからずです。
つまりですね、肝が据わってるんで、動じないんですね。だから、表面的なことに一喜一憂しないから、信頼感や安心感を周囲の人に与えるようです。これはあるかと思います。
人間関係でも仕事でも、とにかく何事にも深く濃密な関係性を重視するので、とても誠実。だから、信頼されるんです。
そしてそれは、小さなことでも決して恩を忘れない義理堅さにもつながります。
これらのことから、経理職や税理士・会計士など、他人のお金や財産を扱ったり管理する仕事を任されたりするのも、さそり座の特質のひとつなんですね。
そしてこの特性が、実は彼の世(あの世)や見えない存在たちの世界からも支持されている理由だと思われますが、これにはわたしも同意です。
だから不思議なチカラが備わったり、見えない存在からのサポートも得られたりするんだろうなと思います。
でも、もしそんな不思議なチカラを本当に持っている蠍座だったら、軽々しくそれを商売道具にしたりとかってするかな、とわたしは思いますけどね。本物の能ある鷹ならぬ蠍座ならひっそり爪隠すんじゃないのかな、と思っています。
4)「水」のサインゆえの、海のように深い愛情
また、サソリという毒針のイメージとは裏腹に、実はとても深い愛情と、繊細な感受性を持ち合わせています。
生に対する真剣さがあるので、限られた命の中で自分と関わる人を深く愛したいという真摯な気持ちがあるんですね。けなげだと思います。
「火・地・風・水」の4要素から見た場合、蠍座は「水」のサインに分類されます。「水」は異質のものを混ぜ合わせたら、その後はまったく別ものになってしまいます。
つまり、まったく異なる人間同士が一緒にいることで、両者ともに変化変容してゆこうとするんですね。
誰かと深く関わるためには、心のガードを一度破る必要があるので、まずは自分の繊細な心の壁を崩し、そしてはじめて他者との深いつながりが持てるようになる。それから、その相手と交わって一緒に溶け合い、それぞれの性質を融合させて、全く異質な新しいものへと変化・変容してゆこうとする。
でも、また一方で、その作用が強く働きすぎると、他者(相手)への過剰介入になり、つまり常軌を逸した行動になってしまう場合もあります。
つまり、他者と融合しやすくもあるけど、共依存の関係に陥りやすいこともある。ここも要注意としたいところです。
5)攻撃性や自虐性にも要注意
最後に、もう一つ注意点。
真剣で深すぎる愛情が裏目に出ると、猜疑心や嫉妬心に振り回されて苦しくなってしまうこともありますね。
その苦痛が大きすぎると、人生を崩壊的な方向に突き進めてしまう可能性があることも、蠍座の強いエネルギーを持つ人はよく理解しておく必要があると思います。
情熱的で支配力もある蠍座には「攻撃性」も隠されているので、それはときとして自分を傷付けてしまう自虐性にもなるし、最悪の場合相手に向けてしまって取り返しのつかない結果を招いてしまうことも。
けっこうシビア。厳しくて一筋縄ではいかないのが、蠍座の深さであり難しさです。
オール オア ナッシング。ゼロか100か。
良い時と悪い時のギャップが大きすぎることを、蠍座自身も、そして周囲も、できれば知っている方がいいのでは、と思いますね。
守護星の「冥王星」について
さて、蠍座・8ハウスの守護星は、外惑星に分類される「冥王星」です。
長くなってしまったので、今回は簡単な説明にしますね。
まず、外惑星というのは、肉眼では見えないほど地球から遠い3つの天体、天王星・海王星・冥王星のことを言います。
冥王星は、字の如く「冥途の神さま」とここでは書かせてもらいましょう。つまり「死」の神ですよね。だから「死」にまつわる事柄が、蠍座と8ハウスのテーマなんですね。
冥王星は、英語だとプルート。プルトニウムのことですね。つまり、核爆発を起させるような作用があるわけですね。だから「変容」「変化」がキーワードです。
しかも、プルトニウムは核分裂させるのに、時間がかかるんですかね。(詳しく知らないんですけど)冥王星の影響は、「じわじわと来る」のが特徴なんです。
しかも、ぜったいに人間のチカラではあらがえない。
死って、まさにそうですよね。
人間は、生まれたら確実に「死」に向かって、じわじわと進んでますよね。ぜったいに避けられないのが「死」ですよね。
で、星読みの世界は「象徴」を読み解くものなんで、必ずしも肉体的な「死」だけを表しているわけではないんですね。
「死」のような、破壊的な事象を全般的に表すのが「冥王星」なんです。
でね、冥王星の「死」は「変容」のためなので、その先には必ず「再生」があるんですね。それが、西洋占星術の考え方なんです。
かりに、肉体的な死を迎えたとしても、それは魂が宿っている「肉体」つまり物質的なカタチが無くなるだけで、魂そのものはまたさらに生まれ変わって別の肉体に宿ってゆく、と。
だから、地上の人間みんながさそり座エネルギーも持ってるので、その影響のたびに死ぬのか、というとそうではなくて、「死のような、心や魂が一回破壊されるような経験」または「葛藤」「苦悩」を通して、そこから深い学びを得て、まったく心を入れ替えて、不死鳥フェニックスのように大変身してゆくプロセスを体験する。それが、蠍座・8ハウスのテーマなんです。
よく、大病や交通事故などで生死をさまようような経験をした人が、その病気やケガを克服した後、人がガラッと変わってしまったように、それまでとは全く違った人格や性格になって第2の人生を歩み出す、みたいな話。あるじゃないですか。
そんな感じです。分かりやすく言うと、それがまさに「蠍座・冥王星」のテーマなんです。
ああー。やっぱり蠍座を書き出すと、長くなってしまいます。
ほんとは、まだまだあるんですけど。今回はこの辺にしておきます。
最後まで読んでくださったら、どうもありがとうございました。お疲れ様でした。(笑)