アストロロジー

【アーキタイプ】乙女座・水星・6ハウスのトリセツ

今回は、12ハウスのちょうど真ん中、6ハウスの乙女座の話です。

「適切な自我を完成させる」ことが、乙女座のテーマ

乙女座は文字通り、女性性で内側に向けられる意識ですが、日々の暮らしを健やかに継続するために欠かせない大事なエネルギーです。

良妻賢母とか、健康管理が仕事の栄養士さんや看護師さんなどが代表的。あと、暮らしのためのインフラをきちんと保守・管理・整備するエンジニアや、プログラマーさんとかも、乙女座の管轄です。

一つ前の獅子座は、世界を楽しもう、人生を喜ぼう、外へ外へと向かう男性性の意識でした。

で、この乙女座では「個を確立させる」という、人生におけるとても重要なテーマがあります。

それを詳しく説明するまえに、12星座前半のストーリーをざっとおさらいしましょう。

乙女座に至る12星座ストーリーのおさらい

牡羊座では、人として生まれた魂が自分の存在を世界にアピールしようと自己アイデンティティーを探し始め、

牡牛座では、自分の五感に気付き、好き嫌いを知り、自分のリソースを知り、自分にとって価値あるものを創り出し、手に入れる喜びを覚え、

双子座では、その価値あるモノを引っさげて、人との交流を始め、多様性を学び、商売や移動範囲を広げ、

蟹座では、人との違いから「葛藤」という「感情」に気付き、そこにじっくり向き合い、自分にとって本当に大事な人を慈しみ守り育てるという「愛」を学び、

獅子座では、人の営みの中で最も大切な学びの一つである「愛」を知り、その喜びを最大限に楽しみ、表現し、分かち合うために、人生の最高の舞台に立ちました。

そして乙女座では、そこからもう一歩前進して、それまでの学びにさらに磨きをかけ、個としての完成形を目指そうとします。

意識進化占星術では、「自我を完成」させるのが乙女座だと言われています。

「自我」は、英語で「エゴ」です。あまり良い印象じゃないかもしれません。

でも、この3次元での物質世界で「自我/エゴ」は必要不可欠です。なぜなら、それがなければ、みんな一緒。

個性が育たず、なんの向上もせず、世の中は停滞してしまいます。

「自我/エゴ」があるからこそ、みんな人生の高みを目指し、豊かで快適な社会を創り上げてゆけるのです。

だから、人は「適切な自我」を形成してゆくことで、心や魂を進化・成長させてゆくものなのです。だから、「適切」な「自我」なのです。

「自分は何ものか」を知り、その自分がただ存在することの「価値」を認め、広い世界の「多様性」の中から自分の長所短所を自覚し、人としての一番大切な「慈悲慈愛の心」をしっかりと植え付け、そしてそんな自分の在り方を正々堂々と他者や外に向けて「表現する」勇気と覚悟を備えてゆく。

それが、「適切な自我」へのプロセスだと進化占星学では考えられています。

で、12星座の真ん中の乙女座では、その「自我」を最高のものに完成させ、そして後半7番目の天秤座から始まる社会という新しいフェーズにおいて、適切な自我が確立された大人としてのまったく新しい成長のステージに移行するために、その最終仕上げをするわけです。

乙女座の特徴、強みとは?それってどんな人?

なので、乙女座さんは、結構シビアです。真面目です。ちゃんと取り組みます。何事にも。

だから、乙女座と言えば、有能でしっかり者。

自分の立場や役割をちゃんとわきまえて、その役目を果たすために、しっかり目標を定め、計画を立ててから、実行し、結果が出たら検証し、見直しや修正にも手を抜かず、誰の目にも非の打ち所のない超絶完璧に、見事なまでの成果を出すわけです。

それが乙女座のデフォルト。ハッキリ言ってスゴイです。仕事を任せるなら「乙女座」を連れてこいと言われるほど。

しかも、乙女座はそういった一連のプロセスを、自分自身のためではなくて、他者への奉仕の気持ちから純粋にそうしたくてやるわけなので、そこがまたスゴイんです。

支配星(ルーラー)は水星なので、双子座と同じなんですが、双子座の水星よりだいぶ進化しているのが分かりますよね。(双子座が「下」と言っているのではないです!エネルギーに上下はないので。)

双子座では、人とのコミュニケーションや情報収集、勉強、または通商のために「水星」を使うのですが、それはあくまでも「まずは、自分のため」というのが、学びの理由です。そこには、深い思惑や感情は、まだ育まれていない段階だから、なんです。

でも、蟹座を経て人間が持つさまざまな感情を学び、愛情を身に付け、獅子座で自分も他者も同じように楽しく心を弾ませ喜ばせるという「快楽」を知ったあとの乙女座は、社会デビューするその前に、「他者や社会のために、いかにすれば自分を役立てることができるだろうか」という視点で「水星」を使うのです。

ホントにもう、この乙女座の心意気には頭が下がりませんか?!

完璧主義の乙女座、ちょっと困った側面とは?

乙女座は、こんなにも真面目で真摯なんですけど、あまりにも真っすぐ過ぎて、面白みに欠けるとか、融通が利かない、なんていう側面も出てしまったりもするんですね。

どの星座でも言えることなんですけど、行き過ぎちゃうと、だんだんマイナス面も出てきてしまうものなんですね。

だから、反対側の星座を意識して、常に「中道」「中庸」を保つってことが、大事なんですけど。

まあ、まだその辺が、乙女座にとっての唯一の最大の難関課題であったりするわけです。

非の打ちどころのない、完璧を目指すことがデフォルトの乙女座ですから、どうしてもガーガーーッと、血まなこで真剣勝負しちゃうんですよ。

で、それが、あるとき、はた目には「うわっ、こわっ」と映ってしまう場面も。。悲しいかな、多々出てきてしまうわけですね。

でも、本当に乙女座さんには悪気はなくて、ただ自分のエネルギーに忠実なだけなんですね。

でもね、乙女座さんも、それだけ完璧だと、たぶん色んなところで認められ、褒められて必要とされると思うんです。そうするとね、だんだん無意識に「仕事はできて当たり前」が、自分以外も、同様にそうであるべきだ、と。無意識にね、そう感じるようになってしまう。そして、それがついつい顔や態度に出てしまうような場合もある。。

つまり、他者に「完璧主義」を押し付けてしまう傾向ですね。

これ、乙女座じゃなくても、みんな多かれ少なかれ、そういう部分はあるんですよ。どの星座のエネルギーでもね。自分の持つエネルギーが「正しい」「絶対だ」と思い込んでしまう。

双子座でせっかく学んだ「多様性」や、牡牛座や蟹座で学んだ「人それぞれのペース」を、ついね、忘れちゃうんですよね。人間って。

それで、乙女座に戻りますけど、自分と同じように出来ない人を見下してしまう、とか。説教してしまう、とか。自分と同じレベルに押し上げようと無理強いしちゃう、とか。

つまり「コントロール」してしまうわけなんですね。

これがね、乙女座のものすごく残念なエネルギーの使い方なのです。

これ、誰にでも当てはまりますね。特に仕事ができる有能な人にはね。

でも、仕方ない。だって、それが乙女座のエネルギーだから。持ってるエネルギーは、使わなきゃいけない宿命なんですから。仕方ないんですよ。

でね、そうは言っても「じゃ、乙女座エネルギーは人をコントロールして、自分と同じように完璧主義を押し付けて、許されちゃうの??おいおい、そんなの勘弁してよ」って思いますよね。

それも至極当然。家族とか、奥さんとか旦那さんとか、近い関係の人で、こんな感じだったら、ちょっと参りますね。なんちゃらハラスメントとかにもなりかねないし。

乙女座の反対「魚座」を使って、最高の「自我」を作り上げる

でもね、そうなると必ずその乙女座さんには、「気づきのタイミング」がやってくるはずでなのです。

何か、人生の歯車がかみ合わなくなってくるような、すべて順調に進んでいるように見えて、実はそうではない、何か「問題」が出てくるはずです。

そして、その問題に向き合って、「あー、わたしってば、人をコントロールし過ぎてたのかも・・・」と、自分で気づく。そして、反省して、あらためるようにせざるをえない。

それが、まさに宇宙の真理なんですねー。とわたしは思います。

その気付きは、仕事上で表れるとは限りませんね。家庭や家族(夫、子ども、親や兄弟)のことかもしれないし、隣人とかの人間関係かもしれないし、お金の問題として現れるかもしれないし。

いずれにしても、宇宙が「ねえキミ、キミ。乙女座のエネルギーの使い方さ、それちょっと間違ってるんだよね。そろそろ気付きなよ」と、肩を叩いて教えてくれます。

だからね、乙女座の反対は「魚座」なんですね。

全てを受け入れて、許して、包み込むスピリチュアルな世界とつながっているのが「魚座」なんですよ。

つまり、超実務的で、アタマデッカチになってないで、もう少しリラックスして、自分と違う考えや性質の人のことも、受け入れてあげなよ。その人のペースでやらせてあげなよ、ということを学ばされるのです。

物質的な、3次元的な思考や行動だけじゃなく、精神性という側面も加味した多次元的な視点や方法も取り入れることが、地球での営みにはめちゃくちゃ大事で、実はその方がモノゴトはより簡単にうまくいくもんなんだよ、と教えられるわけです。

要するに、右脳と左脳をバランスよく使ってね、と。

もうね、乙女座まできたら、ある意味けっこう「我」が出来上がっちゃってますからね、よほど「適切な自我」ということを意識していないと、周りの意見なんて跳ねのけちゃうような「厄介さ」もでてきちゃうんですね。

だから、結局は全ては自分の意識で自分で気づいてゆかない限りは、この乙女座のマイナス面はなかなか改善されにくい、という側面もあるかもしれません。

だからこそ乙女座は、実行して、検証して、修正して、を繰り返すエネルギーなんでしょうね。

かく言うわたしも、何をかくそう、けっこう強めの乙女座持ってます。というか、冥王星というきっつい天体が乙女座世代なので、完璧主義に徹底的に執着してしまうタイプです。

またしても自分への戒めとして、長々と書いちゃいました。(てへっ)

ABOUT ME
KOTORI KUMIKO
KOTORI KUMIKO
【星よみカウンセラー】 お寺に生まれ「祈り」を生き方のベースとしています。星よみは感性にゆだねならも、「なぜそうなのか?」を論理的に現実的に伝えたくて、大宇宙の星のメッセンジャーを目指し日々奮闘中。わたしにとっての星読みは人生に彩りを与えるアートであり、心に潤いと感動を与えてくれるもの!そして、癒しと気付きのセラピーにもなってしまうもの!!日本中、世界中、なんなら宇宙中の仲間たちとそんな星よみみを愉しみたいという広大無辺な夢を、今日も天に祈り星と語る。